葬儀とマナー

葬儀を知らされた時のマナー

私達は、人との色々なお付き合いがあり、色々な儀式に参列します。 人間として儀式・儀礼を大切にし又、人間関係をスムーズにするためにもマナーは大切なことだと思います。特にお葬式に関しては、殆ど経験することはありません。 ですから、「どうすればいいの?」ということが多いと思います。
訃報を受けて
身内或は友人・知人から訃報の連絡を受けましたら、いつ弔問するかはお付き合いの度合いで考えましょう。遠隔地に住んでいる近親者は、できるだけ早く駆け付けることを考えましょう。
ご遺族は、葬儀の日取りを決める際に、親族の到着を考慮しますので、知らせを受けましたら、こちらの到着日時を電話か電報で知らせましょう。
親友、知人の場合は、頼りにして待っている場合がありますので直ぐに駆け付けましょう。
只、職場関係など義理で連絡がある場合もありますので、故人さまとあまり親しくない場合(職場関係者など)は、死亡直後の葬儀段取り中は避け、通夜や葬儀のときに弔問するようにします。
隣近所に不幸があった場合は、お手伝いすることがないかお聞きして、出来るだけそのおうちの方に寄り添った行動をとりましょう。
近隣所にお手伝いするような慣例などなければ、逆に邪魔となることもありますので、取り込み最中は長居はせず玄関先で辞去するようにします。
日ごろ親しくしていればいるほど、あらたまった挨拶は難しいものですが、簡潔に、要領よく相手の気持ちが和む挨拶をしましょう。
すぐに弔問できない時
現代社会においては、仕事や都合で直ぐに弔問できないときもあります。
その場合は、近親者に代理の人に弔問してもらうか、弔電を打っておきます。
後日、訪問が出来るようになれば弔問に伺い、お悔やみの手紙を書いて追悼の意を表してもいいでしょう。
通知を受けた本人に連絡がとれない場合も、家族や同僚が代理で出向くか、弔電を打つ、お悔やみのお手紙を送るなどして、弔意を伝えましょう。
慶事を控えている時
訃報を受けた本人が出産間近であったり、身内の結婚式などの慶事が近日中に控えている場合には、訃報先に気を遣わす場合もありますので、葬儀への参列を欠席してもいいと思います。
その場合、代わりに弔電を打つようにしましょう。
また子供を亡くしたご遺族と同じ年頃の子どもを連れての弔問は出来るだけ控えたほうがいいかもしれません。
相手の気持ちを汲んだ行動をとりましょう。
その場合は、葬家への思いやりとして、心のこもった手紙などで勇気づけるようにしましょう。
他の友人・知人の連絡について
訃報の連絡を受けた場合、ご遺族が取り込んでいることを考え、喪主さんなどに代わって出来ることは、積極的にお手伝いをしましょう。
喪主さんなどは、故人さまと友人とのつながりをよく知らなかったり、連絡先がわからないということもあります。
ご遺族に代わって、友人や知人に連絡をしてあげることも必要だと思います。
只、どの友人まで知らせるかの判断は難しいもので、それほど付き合いがないのに知らされて、戸惑うこともありますが、故人さまのことを思って出来るだけ多くの方に連絡をしましょう。
駆けつけるときの服装など
地味なら平服でも失礼になりません。その場合、黒色の喪の腕章をすればいいでしょう。女性の場合、あまり派手な化粧は避け、華やかなアクセサリーは、外すくらいの心遣いをしましょう。

通夜参列時のマナー

通夜参列時のマナー
通夜に出席した際にも、気を付けなければならないマナーがあります。
一般的な仏式通夜の流れとして
1)受付
故人の身内が行っている場合や友人・知人が行っている場合がありますので、丁寧に自身の身分をはっきりと告げましょう。
2)参列者着席
式場内へ着席を案内されたら、指定された場所に座ります。遠慮することなく案内された場所に座りましょう。
3)開会の辞
僧侶をお迎えします。この時、僧侶が横を通られる時は、軽く頭を下げましょう。数珠を持参していたら手に持ちます。
4)読経
僧侶の読経が始まれば静かに拝聴しましょう。子供連れで子供が騒ぎ出したり、ぐずついた際は静かに退席しましょう。
5)ご焼香
ご遺族・ご親族のご焼香に続き、案内があったら順番に焼香します。この時、読経を行っている僧侶に一礼しましょう。又、参列者にも一礼するのがよいでしょう。
ご焼香の後に、僧侶が法話・説教をすることがあります。大切な法話ですので味わって聞きましょう。
焼香後は通夜ぶるまいの席に移動する場合と、自席に戻る場合がありますので、喪主様などに気を使わせないような行動をしましょう。
6)閉式
僧侶を見送ります。この時、僧侶が横を通られる際には、一例を行って見送りましょう。数珠をしまいます。
7)閉式後
通夜ぶるまいの席に移動します。故人さまとの最後の食事の席になりますので、少しでも箸をつけ、故人さまを偲びつつ頂きましょう。
気を付けなければならないのは、お酒が出た場合、酔っぱらはないように気を付け酒量を控えめにしましょう。
会葬御礼状と返礼品を受け取り、タイミングを見て退席します。
お手伝いを頼まれた場合
ご遺族にお手伝いを頼まれた場合、よほどの理由がない限り断らずに引き受けましょう。お手伝いをする人の立場は、参列者側ではなくご遺族側になります。黒白のリボンや、黒色の腕章をつけることが多いです。
近親者のみの通夜・葬儀の場合
最近は、小規模で行う葬儀が増えてきました。「近親者のみで行います」と言われた場合は遠慮しましょう。どうしてもお参りしたい場合は、理由を述べて遺族の許可を得ましょう。

葬儀に参列する服装

葬儀は「死を悼む」という儀式ですから、遺族の気持ちを思いやることが第一です。 ですから、特に服装は華美にならないように注意しましょう。
通夜の服装
本来、通夜は「とり急ぎ駆けつけ」という場合もありますので、喪服ではなく黒っぽい色の服装か、地味な平服で行くのが基本と言われています。
女性の場合
クロ、グレー、紺、茶などの無地で地味な金属製のボタンなどが付いていないワンピースやスーツなど。
つまり、女性は、黒のワンピースかスーツで、上着は長袖、スカートの丈は正座した時に膝が隠れるぐらいの長さが好ましいです。ストッキングは黒色。
柄入りやラメ入りのもの、タイツは良くありません。肌を露出しないものが基本です。
靴やバッグも装飾や光沢の無い黒っぽいものを使用しましょう。
アクセサリーは、結婚指輪以外は外します。特にゴールドの指輪はしないようにしましょう。
アクセサリーをもし付けるとすれば、真珠の一連のネックレス程度にしましょう。
ストッキングも黒色着用が一般的ですが、通夜時は「突然のことで、とりあえず駆けつけてきました。」という意味合いをもたせるために、あえて「肌色にする方が良い」いう人もいます。
バッグなどについて
・バッグや靴
エナメルや光沢のある素材、派手な金具が目立つものは控えましょう。女性はパンプスの音が響かないように歩く配慮も必要です。
・真夏や真冬の服装
革や毛皮のコートは色が黒色であっても「殺生」をイメージさせるため、身につけない方が良いでしょう。
真夏の場合、女性なら無理にジャケットを羽織る必要はありませんが、 ノースリーブや袖が極端に短いもの、胸元が大きく開いたものなど露出は避けるようにしましょう。
・髪の毛はまとめる
髪の毛はまとめたり、ピンで留めるなどしてスッキリ見せるようアレンジしましょう。
・ネイル
ネイルは出来るだけ避けましょう。派手なネイルは落とします。 簡単に落とせない派手なネイルをしている場合、黒っぽいレースの手袋などで隠すのもひとつの方法です。
男性の場合
男性の場合は、紺、グレー或いは黒っぽい無地のスーツに白カッターシャツ、黒っぽいネクタイ、黒靴がいいでしょう。 只、最近では告別式に出席できないため、通夜だけに参列する人もいますので、最後のお別れとして通夜でも喪服が多くなりました。
遠方から出席される方は、通夜であっても喪服でいいと思います。
黒色以外の背広での出席の場合は、地味で黒っぽい背広がいいでしょう。その際、喪の黒色の腕章をしましょう。
お子様の服装
小・中学・高校生であれば、制服が無難です。幼児はブレザーがあれば良いのですが、無い場合は、白のブラウスかシャツに紺のセーター、紺のスカート又は、ズボンを着せ、白色の靴下をはかせましょう
もちろん黒色の服があればベストですが、派手な色の服やフリルのついた服は避け、シンプルな服装にしましょう。学校の面接や入学式の時の服装と考えれば無難です。
ご遺族の服装
男性は、黒色の式服で白いワイシャツを着用します。ネクタイは黒無地にし、派手なアクセサリーや時計は付けません。
カフスボタンを付けるなら、黒石のものを選びましょう。ネクタイピンも付けません。ベルトや靴下など小物も黒無地で、靴は光沢のないシンプルなものを選びます。
又、通夜は喪服を着用せずに紺やグレーのスーツでもかまいません。
告別式の服装
告別式においては喪服を着用するのが基本です。
女性の場合
ブラックの服装で長袖が原則です。スカート丈は、膝が隠れるぐらいがよいでしょう。  和服の場合は、黒無地の着物。女性が特に気を付けなければならないのは、服装以外の身だしなみです。派手な色のマニキュア、メイクやヘヤースタイル、香水も控えめに。指輪については、結婚指輪以外は控えましょう。  ネックレスについては控えたほうがいいと思いますが、白色或いは黒色のパールは、最近では許される範囲となっています。
男性の場合
黒色のスーツ、白色カッターシャツ、黒色ネクタイ、黒靴、黒色の喪服が用意できない場合は、黒っぽいスーツ、あるいは地味なスーツに黒色腕章を左腕に着けます。
※注
現代の葬儀方法(形態)には3方法(形態)があり、1つは従来通りの一般葬ですが、 他の1日葬は、通夜は無く告別式のみです。もう1つの直葬(釜前葬)は、通夜式・告別式もありません。故人とのお別れがあったとしても火葬場でのお別れとなります。
ですから、1日葬・直葬(釜前葬)の服装については、男女とも一般葬の告別式に参列する服装(喪服)となります。

葬儀・参列時のマナー

悔みの言葉
一般的言葉
私達は通夜或いは告別式に参列した際、喪主等に「この度は、ご愁傷さまでございます」と悔みの言葉を述べます。
「ご愁傷さま」とは国語辞典などには、相手を気の毒に思うさま。身内を失った人に対するお悔やみの言葉。 となっています。
言葉が出ない場合
私達は悲しみにくれている遺族の方に、なかなか声をかけられないのが当たり前だと思います。ですから言葉が出てこなくて当たり前かもしれません。
そのような場合、「この度は、ご愁傷さまでございます」という言葉も出ない時もあります。  その時は、「この度は・・・」と言葉を小さく濁して頭を下げて遺族の気持ちを汲み取るのも一つのお悔やみの言葉だと思います。
お焼香について
葬儀主宰が行っているマナーに従いましょう。葬儀主催者側が、「参列者側の宗派などで行って下さい」との、お断りがあれば、自分宅宗派の行い方でもよいでしょう。故人さまの冥福を祈る気持ちが大切なのです。又、通夜に弔問するときは線香をあげます。
線香は1本、手に取り、ろうそくの火を線香に移したら、片手であおいで火を消して立てます。線香を2本たくときは、香炉に1本ずつ離して立てますが、宗旨によっては、線香を寝かせる場合もあります。
天台宗
回数については特に定めがない。
真言宗
通常3回。仏・法・僧に供養すること、身・口・意の三蜜修行に精進すること、 戒香・定香・解脱香といって、自らが戒律を保ち、 心の静寂をもとめることができる功徳があると説明されている。
浄土宗
特に定めがない。「真心をこめて一心に」で1回、「身を沈めて1回、心を清めるのに1回」で2回、 「仏・法・僧への帰依」「過去・現在・未来の衆生に回向」で3回。
臨済宗
回数にこだわらない
曹洞宗
回数にこだわらない。
日蓮宗
通常3回。仏・法・僧の三宝供養とも、「空・仮・中の三諦」にならうともいわれる。
※以上の宗派の場合には、香を額に戴いて焼香します。
浄土真宗
あくまで自分の心身を清めるためで、香を戴くことはしない。本願寺派(西)では1回、大谷派(東)では2回とされています。
線香を用いる場合には本数を気にせず、立てないで横にします。
回し焼香について
式場や時間の関係で、回し焼香が行われる場合があります。自分の前に香炉が回ってきたら、香炉を盆ごと両手で受け取り、膝の前に置いて焼香をします。もし、膝の前が狭い場合は、膝にのせて焼香をします。次の人に回す時は、「お先に」と小さな声で挨拶したほうがいいでしょう。
キリスト教の場合
日本ではキリスト教の葬儀は献花が多くなっています。一般的に、スタッフや信者から花を渡されたら、茎を故人さま側に向けるように置きます。無宗教で、献花によるお別れが行われた場合も同様に置きます。

香典・供花・供物について

香典について
昔はお金ではなく、各自がお香を持参して仏さまにたむけていたものが、今はお香料(お金)をお香典という形で包むようになりました。
お香典の金額は、血のつながりの濃いほど高額になり、 親は10万円、兄弟は5万円、その他の親族は1万円~3万円位が一般的です。
会社の上司や同僚、隣人・友人などは3干円~5千円位が多いようで、親しい友人は1万円位を包まれる方もおられます。又、新札の使用や、「4」や「9」、偶数の金額を避けることが一般的です。
お付き合いの程度も大事ですが、自分の気持ちを表すという考え方からすれば、お金よりいたわりの心が大切です。香典は親しい付き合いでなければ、気持ちだけ包むようにし、場合によっては控えてもよいでしょう。
香典を出さなくても、真心でお焼香だけさせていただく場合もありますし、葬儀告別式には参加せず、 出棺の時だけお見送りすることもできます。
気持ちだけの現金を包んだときは、「気持ちだけお包みしましたので、お返しはご辞退いたします」などの メモを現金と一緒に入れてはどうでしょうか。
香典を持参するタイミング
香典は、葬儀に弔問したときに出すのが原則で、一般的には通夜に持参するのがしきたりになっていますが、 通夜に弔問しない人、都合で弔問できなかった人は、葬儀、葬儀告別式の時に持参します。この時、受付があれば受け付けの方にお渡しします。
香典をお渡しするタイミングは大事で、 臨終直後に取りあえず駆けつけた席で香典を出すのは、手回しがよすぎて喪家に不快感を与えかねません。 又、取り込みの最中で、香典がとりまぎれて紛失することもあり、あとで双方の行き違いで気まずい思いをすることにもなります。 改めて通夜に持参するようにします。
香典袋の表書きについて
筆ペンなどを使って、不祝儀袋の水引から上の場所に薄墨或は墨で用途を書き、下に名前をフルネームで書きます。
用途は、全宗教のお葬式で使える表書きの「ご香典」が最もポピュラーです。慶事とは逆で、先に下側を折って次に上の折りを重ねる折り方に注意しましょう。
裏側に、名前や金額を書く欄がある場合は記入します。
香典の中包みについて
中袋には、必ず住所・氏名・金額を楷書で書きましょう。中袋の表に、漢数字で金額を書き、裏側に住所と氏名を書きます。
住所は省略せず郵便番号から書きましょう。表袋とは別々に管理しますので、表袋に住所を書いたとしても再度記入してください。
整理する喪家のためにも、読みやすさを一番に考えましょう。
供花、供物について
霊前に添えられる供花、供物は生前に親しかった方や会社・団体関係者様などから送られます。
供物などは、故人様に捧げるものですから喪主も贈る側になります。
生花、花輪(花環)は地方によって使用しない場合もありますので、遠方へ出す場合は葬儀を施行する葬儀社に確認してから出します。 葬儀場、会場によって、大きさが合わずかえって迷惑をかける場合もあります。
また最近では辞退されるご遺族もいますので、その場合は、ご遺族の意思に沿いましょう。供物については、宗教により、しきたりが異なりますので、注意が必要です。